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GWの米雇用統計発表とトルコリラの動向

この記事は2014年に掲載したものです。最新のFX予想とトルコ経済事情について気になる方は以下のページをどうぞ。

関連記事:トルコリラ管理人のFX予想~2018年の展望

5月2日(金)に米雇用統計の発表がありました。大体にして、この雇用統計の発表から毎月のトレンド・方向感が定まってきます。しかし、今回のゴールデンウィークの雇用統計発表では、どうにも方向感が見えない展開となりました。この所、マーケットはEUR/USDを始め膠着が続いており、難しい場面です。

それでも管理人なりに、短期のチャート分析と長期予想を行ってみました。内容は以下の通りです。

GWの雇用統計とトルコリラの動向

5月2日に4月の米雇用統計の発表がありました。結果は以下の通りです。

  • 非農業部門雇用者数 +28万8000人
  • 市場予想比 +21万人

大体にして良好な結果でしたが、どうも市場に迷いがあります。数字だけ見ると良い結果で、管理人も発表直後はリスク選考に傾くと予想していました。しかし、その後の動きでマーケットにいまいち方向感が見えません。

トルコリラも微妙な動き。以下は、USD/TRYの時間足チャートです。

雇用統計発表後のトルコリラの動き雇用統計発表後のトルコリラの動き

チャートは下に行くほどトルコリラ買いです。ちなみに、ゴールデンウィークはPCのある自宅にいないため、スマホ版MT4のチャートをキャプチャしてみました。

ご覧の通り微妙な動きで、正直方向感が分かりません。USD/TRY=2.1のレジスタンスを抜ければ、大きなリラ買いのトレンドとなったのですが、ここではじき返されると正直厳しそうです。このところFX市場全般に渡って膠着が続いていたこともあり、管理人は新規建てを諦め、様子を見ることにしました。

トルコリラの短期チャート分析

米雇用統計後に微妙な動きをしたトルコリラですが、今後の動向を占ってみたいと思います。

チャート分析的に一番重要な事柄は、USD/TRY=2.1に強いレジスタンスがあることです。今回の米雇用統計発表というイベントでも勢いが付くことなく、レジスタンスラインを抜けることはできませんでした。

トルコリラの動向2014-mayトルコリラの動向2014-may

レジスタンスラインは、先月の米雇用統計後に付けた最安値付近にあります。ここを再び抜けることができない場合、トレンドが反転してしまうかもしれません。きれいなWボトムのチャートができあがってしまうからです。教科書的に、Wボトムの形成は底打ちのサインです。その場合、チャートは再び上昇のトレンドに傾くことが予想されます。

4月米雇用統計と対ドル相場の今後」の記事では、2.1のラインに到達するシナリオを予想しました。奇しくもそのシナリオが当たり、予想通りに相場が動きました。しかし同時に、短期筋の方向感が一致した場合に成立するシナリオであることにも触れました。裏を返せば、「現在のマーケットは短期筋主導で動いている」ということが読み取れます。

短期筋は相場の上げ下げで差益を取るだけです。長期筋が短期筋の打診買いに乗ってこなければ、短期筋としてはシナリオ失敗。ポジションの解消を始めるでしょう。その点、USD/TRY=2.1のラインを越えない場合は、長期筋不在の状況が読みとれます。トルコリラペアは長期筋がマーケットの主役ですから、長期筋がリラ買いポジションを積み増して来なければ、上昇トレンドを形成することは難しいでしょう。むしろ、そろそろゴールドマンサックスの下落シナリオが始まるのではないかという懸念すらあります。

利上げ予想は2015年上半期で変わらず

ここ数日に発表されたFOMCと米雇用統計に絡んで、もう一つ気になる事柄があります。FFレートの利上げ観測です。

金利上昇で新興国投資をするファンドの事情」で書いた通り、長期的に見ると利上げの実施が近づくに連れ、ヘッジファンドは新興国通貨を買ってくるのではないかと筆者は睨んでいます。

現在の市場コンセンサスは、2015年上半期に利上げ実施との見方が多勢です。今回の米雇用統計後もこの観測が変わることはありませんでした。長期的に見ると、この当たりに合わせてリラ買いの動きが強く出るのではないかと考えます。

前章の内容と矛盾しているようですが、それは時期の問題です。管理人としては、「短期でリラ下落。2015年初頭からリラ上昇。」というシナリオを持っています。

そのような訳で、現在のトレードスタイルはスイングトレードです。スイングトレードで細かい動きを取りながら、リラ売り・リラ買い両方の動きに対応していこうと考えています。スプレッドの狭いOANDA JapanのMT4口座を重宝しています。

当然ながら、トルコリラの長期投資を諦めている訳ではありません。相場に片足を突っ込んで、日々チャンスを待つ戦略を取っているのです。ニュースを仕入れながら、リラ売り材料の出尽くしを待ちたいと思います。

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