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トルコリラに更なる下落~2020年度下期のトレンド

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2020年度も上半期が終わろうとしています。こうした節目には、FXでも大きな動きが起こりやすいものです。案の定、トルコリラが再度の下落を始めました。

先月の記事でも書いた通り、トルコリラはまだまだ下落トレンドの最中です。戻り売りを狙おうにも、戻りすらない状況。振り返れば、下落トレンドに素直に乗れば良い相場でした。

では、トルコリラの相場は落ち着くのでしょうか。そんな相場観を交えて、今回もニュースを振り返っていきたいと思います。

トルコ関連のニュースまとめ

最初に直近のニュースを振り返ってみましょう。バッドニュース×2、グッドニュース×1の計3つです。

黒海のガス田を巡ってのEUとの対立

先月から数えて一番古いニュースがこちら。黒海のガス田を巡るギリシャ・EUとの対立です。

関連記事:EU、対トルコ制裁検討 東地中海ガス田巡りギリシャと対立

ガス田の発見したことに関しては、トルコにとってグッドニュースでした。しかしながら、見つけた場所が悪かったのでしょう。権益を巡ってEUとの対立が再燃する格好となりました。

結果として、トルコリラは上昇の後に反落。このニュースが直近の下落トレンドをスタートさせる引き金となりました。

トルコ中銀が政策金利を引き上げ

トルコリラにとってのグッドニュースがこちら。政策金利の引き上げです。

トルコ中央銀行は9月24日に翌日物レポレートを従来の8.25%から10.25%に引き上げました。実に2年振りの政策金利引き上げです。

関連記事:トルコ中銀、政策金利2ポイント引き上げ-2018年以来の利上げ

新興国では慢性的なインフレに悩まされています。そうした場合、通常は政策金利を高く保ち、インフレ抑制に努めます。しかし、トルコの場合はエルドアン大統領が成長戦略に重心を置いているため、たびたび高金利を批判の的としてきました。政府からの圧力により、中銀が政策金利の引き上げを渋っていたのです。

ただ、高まるインフレ懸念に中銀も危機感を抱いたのでしょう。実に2年振りの政策金利に踏み切りました。

このニュースを受けて、一時的にはトルコリラは急上昇。ただ、その勢いも次のバッドニュースで打ち消される格好となりました。

アゼルバイジャン=アルメニアの紛争激化

ネットでは既にニュースが流れていますね。アゼルバイジャンとアルメニアの紛争が激化し、死傷者が出ている事態が起きています。

関連記事:アゼルバイジャン=アルメニアの紛争激化 ロシアとトルコ巻き込む対立懸念

この紛争に、またもやトルコが一枚噛んでいます。トルコはトルコ系住民のいるアゼルバイジャンを支援。しかし、一方でアルメニアがロシアと防衛協定を結んでいるのです。紛争激化により、トルコとロシアの対立が悪化する恐れが出てきました。

すでにトルコとロシアはシリアの自治を巡って対立が悪化しつつあります。上記のニュースを受けて、アゼルバイジャンが第2のシリアになる可能性が生まれてしまいました。シリアの内戦時と同じく、トルコリラは現在進行形で大きく下落する動きを見せています。

目をつぶって売ってみる~管理人の相場観

上記のニュースを踏まえ、トルコリラに関する管理人の相場観を綴っていきたいと思います。以下はトルコリラ円の現在の日足チャートです。

2020年9月のトルコリラトレンド

チャート的にはご覧の通りの下落トレンド。50日移動平均線からの乖離が進んで、下落が急であったことを物語っています。

相場観ですが、まだまだ下落トレンドが続くものと考えます。移動平均線からの乖離は進んでいますが、決定的な下落(いわゆるセリングクライマックス)が来ていません。むしろ下落のスピードは従来に比べてなだらかな方で、それがトレンドの長さを示唆しているように思えます。

そうなってくると、トレードとしては下落トレンドに飛び乗る形が良いと思います。もちろん、リバウンドするリスクはあります。その場合は損切りです。新興国通貨のリバウンドは急に始まるので、すぐにそれだと気づくことでしょう。逆指値を活用したいところです。

下値の目途は、正直言って分かりません。トルコリラは最安値の更新を続けている通貨です。そのため、前述したリバウンドの動き(=プライスアクション)やWボトムなどのチャートパターンで決済のタイミングを図るのがよいと思います。

FX会社をスワップで比較する時代は終わった

以上の通り、今回はニュースを絡めて相場観を語ってみました。こうして考えると、もうトルコリラをスワップポイント目的で保有することは現実的ではないように思います。タイトルの通り、FX会社をスワップポイントで比較する時代は終わったと考えます。

では、どういった軸でトルコリラの売買口座を選べばよいのでしょうか。答えはスプレッドにあると考えます。

ここからのトルコリラは急下落を狙って仕掛ける通貨になります。その場合、FX会社の間で差異が出るとすれば、スプレッドの開き具合でしょう。売りスワップも気にはなるのですが、2020年の現在、売りスワップの低さでアピールしているFX会社はありません。どこも似たような金額になっています。

トルコリラのスプレッドが狭いFX会社と言えばセントラル短資FXです。トルコリラ円のスプレッドが1.7銭で、業界でもかなり狭い部類に入ります。これならイニシャルコストの大きい新興国通貨であっても、あまり気にせずポジションを取ることができます。

加えて、いまなら管理人書き下ろしのレポートも付いてきます。前の方でちらっと触れたWボトムのパターンについてもトレードのノウハウを書きました。興味のある方は是非、口座開設の申し込みを検討してください。

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