今回は夏休み相場の所感と今後取るべき対応について語りたいと思います。
2020年の夏。今年はコロナウィルスの影響もあり、例年とは幾分違った年となりました。株式市場は追加金融緩和の思惑で活況。為替も例年に比べて、いくらか動いている感じがします。
ただ、本質的な所で新たなトレンドが生まれていない点が挙げられます。日本円は方向感が見えませんし、トルコリラ円も下落トレンドが一旦は止まった形です。ここは大人しく傍観しているのが賢いトレーダーというところでしょうか。
ただ、9月に入れば再び市場が動き出します。今回は、相場と材料の振り返りと共に、今後の取るべき対応を考えていきたいと思います。
8月のトルコリラ円チャートを振り返る
まず、最初にトルコリラ円のチャートを振り返ってみましょう。とは言え、チャートはヨコヨコで大きな変化は見られませんでした。以下はトルコリラ円の日足チャートです。
もし、時期がずれていればチャートはもっとダイナミックな動きをしていたと思います。急落からの下落トレンド継続と、そこからのリバウンドでV字の動きをしていたことでしょう。
その動きが空想上の出来事に終わった原因は、やはり夏休みの存在です。8月と言えば為替を動かす欧米トレーダーの夏休み。小刻みな動きこそあれ、大きなトレンドは出づらい時期となっています。
夏休み相場に出た注目材料
チャートにトレンドこそ現れないものの、市場にはホットなニュースがいくらか舞い込みました。ここでは3点ほど見ていきましょう。
トルコ、黒海でガス田発見もEUと対立
まず始めはトルコの話です。トルコにとって念願のエネルギー源が手に入るかも知れないという話です。黒海でガス田が見つかりました。
関連ニュース:トルコ、黒海で天然ガス田を発見(JETRO)
と、ここまでは非常に好ましいニュースなのですが、バッドニュースも同時に飛び込んできています。ギリシャおよびEUとの対立です。詳しくは下記の記事に委ねますが、ガス田の権益を巡って、隣国ギリシャと対立が深まっているようです。ギリシャはEU加盟国ですから、EUはギリシャの肩を持ちます。その結果、トルコvsギリシャ・EUという構図が出来上がってしまいました。
関連ニュース:EU、対トルコ制裁検討 東地中海ガス田巡りギリシャと対立(ロイター)
安倍首相辞任で日本円はどうなるか
次の材料と言えば、日本の政治問題です。ご存知、安倍首相の辞意表明です。
なぜ為替市場の材料になるかと言えば、政治問題は日本円のレートを動かすためです。日本ではメジャーなトルコリラ円をトレードする方には影響があります。円安・円高でトルコリラ円のレートも上下するためです。
関連ニュース:日本株が大幅安、安倍首相の辞任意向伝わる-円高、金利は上昇(Bloomberg)
当面の値動きは円高でしょう。歴史的に見て、内閣が解体される際は円高になりやすい傾向があります。ただ、その円高は一時的なものだと考えます。これもまた、歴史的にそうした傾向があるからです。
米大統領選が為替相場に与える影響
最後のニュースはテレビでもお馴染みの米大統領選挙です。トランプ・バイデン両陣営の手札も固まり、いよいよここから選挙キャンペーンが本格化していきます。詳しい選挙の仕組みや情報については、以下のNHKサイトが分かりやすくまとめています。
関連サイト:アメリカ大統領選挙2020(NHK)
細かい点は省きますが、基本的にはトランプ候補は経済拡大、バイデン候補はコロナ優先の政策を掲げています。両者で経済政策に対するスタンスが異なるため、どちらが優勢になるかで、当然、為替(特にドル)への影響も変わってきます。
結果が出るのが11月になります。それまでの予備選挙もまた、ドルを動かす要因になると考えます。ただ、はっきり言って、結果の予想ができません。柔軟に対応する必要があると考えます。
夏休み明けを迎えて取るべき対応
さて、上記の通り、夏休み相場に出たニュースを並べてみた訳ですが、我々トレーダーはどのように休み明けを迎えればよいのでしょうか。
管理人の個人的なトレード方針は「9月の中旬まで待て」です。
というのも、為替相場を動かす市場参加者が戻ってくるのがこの時期であるからです。そうしたら必然的に為替市場も分かりやすいトレンドを作り始めることでしょう。動きの分からない時期に下手に動く必要はなく、楽な相場を選ぶべきだと管理人は考えます。
これは何も長期トレンドに限ったことではなく、短期のトレードも同様です。
管理人もデイトレードをします。ただ、現在の市場では管理人の手法はワークしていません。背景には大口投資家不在の需給不足によって、値動きがランダム性の強いものになっていることがあるのでしょう。明確にトレンドを作ろうという意思が市場から伝わってきません。
そんな訳で、今は準備の時期です。口座の準備はお済みでしょうか。管理人のおすすめはセントラル短資FXの「FXダイレクト+」です。メキシコペソのスプレッドが狭くてよいですね。もちろん、トルコリラ円も扱っています。
興味のある方は、上記リンクをご覧あれ。