コラムとブログ PR

トルコリラの見通し2015年版

本ブログは記事内に商品プロモーションを含む場合があります

この記事は2015年に掲載したものです。最新のFX予想とトルコ経済事情について気になる方は以下のページをどうぞ。

関連記事:トルコリラ管理人のFX予想~2018年の展望

FX通貨のトルコリラといえば、高金利のスワップポイントで有名です。2015年は、そんなスワップ金利派が悲願を果たす年になるかもしれません。年始早々から政策金利の利下げがくすぶっていますが。それでも利回りが良いことに変わりはありません。可能であればロングでじっくり保有したい通貨です。

毎年、この時期になると外為アナリストによる新年の相場見通しというものが発表されます。そこで、本ブログでもご多分に漏れず、2015年のFX相場展望を語ってみましょう。基本的には、売り一巡でリラ高に転換する年になると考えています。管理人は、対ユーロで積み立てを始めようと考えています。以下、年の初めの管理人なりの考察です。

対ドル相場のトレード材料

トルコリラといえば、FXの通貨ペアとしては対ドル(USD/TRY)、対円(TRY/JPY)、対ユーロ(EUR/TRY)がメジャーです。それぞれに特色があり、対になる通貨の動向によって変動します。上記3通貨ペアの中で、主軸になるのはトルコリラ対ドルです。なんだかんだといっても、アメリカは金融市場の中心であり、どの通貨もドルの動向に左右されます。

個人的に、対ドル相場でトルコリラが上昇するのは、利上げ開始以降であると考えます。2014年に米金融緩和策が終了したことは周知の通りです。2015年に焦点となるのは利上げの時期とそのスピードでしょう。スピードが早すぎれば市場は混乱し、リスクオフ。トルコリラのようなリスク通貨は売られます。逆に、FRBが市場をうまくコントロールできれば、リスクテイクの雰囲気が高まり、株高から新興国通貨へのシフトが進むと考えます。

現段階の利上げ時期は2015年6月です。市場参加者もこれに合わせてポートフォリオを調整してくるでしょう。おそらく、年明け1月早々からトレンドが形成されると考えます。海外では、1月が予算年度の切り替えであるからです。ここで、トルコリラ対ドルが最安値の水際を防衛することができれば、2015年はトルコリラのようなマイナー通貨への再投資が進むのではないかと考えます。

トルコリラは対ドルで水際の攻防トルコリラは対ドルで水際の攻防

米国金利の利上げとリスクテイクのメカニズムは、管理人独自の考え方を持っています。以下の記事を参考にしてください。

参考記事:金利上昇で新興国投資をするファンドの事情

対円相場の為替レート見通し

対円のトルコリラ為替レートは、前述の対ドル相場に加えて、日本円対米ドルの動向を考慮する必要があります。いわゆる「円安」が進むかどうかが焦点です。

もっとも、「円安」「円高」に関しては、管理人は円安傾向が続くものと考えます。理由は日本株への期待です。2015年もアベノミクスは継続し、海外勢の日本株買いに伴って、円売りが続くことでしょう。海外の株式トレーダーに言わせると、もはや日本株は「鉄板」扱いをされています。急速に株高となったので高値と思われがちな日経平均株価ですが、リーマンショック以前の水準に戻ったに過ぎません。

日経平均株価10年の推移日経平均株価10年の推移

ちなみに、株高と円安が連動するのは、主な買い手が海外勢であるためです。米ドルやユーロを基軸通貨にする彼らは、通貨リスクを抱えています。株高となっても、円安が進むと両替する時、利益にならないのです。このため、株式を買い付けると同時に、円売りのリスクヘッジを行います。日経平均が上昇する日に円安となるのは、このカラクリがあるためです。

2015年の日本円は1ドル=120円まで上がると言われています。これを前提にすれば、トルコリラ対円の為替レートも上向きと考えてよいでしょう。トルコリラ対ドルの動向、米ドル対日本円の動向、株式市場の動向。考慮すべき要因が複雑に絡み合っていますが、トータルではトルコリラ対円も上昇の方向で進むと考えます。

対ユーロがECB金融緩和策で有望

個人的に、最も熱いと考える通貨ペアがトルコリラ対ユーロです。昨年の初頭から議論が続けられてきたECB(欧州中央銀行)によるユーロ圏の量的金融緩和が実現に舵を向けたためです。量的金融緩和の実施により、ユーロも円と同じように通貨安となることでしょう。トルコリラ対ユーロで言えば、相対的にリラ高です。

トルコリラ対ユーロは緩やかな上昇トレンドトルコリラ対ユーロは緩やかな上昇トレンド

上記の通り、すでに量的金融緩和の実施は織り込まれつつあり、結果としてユーロ対トルコリラ(EUR/TRY)のレートは緩やかなリラ高トレンドを形成しています。年末に、ロシア危機とトルコ中銀総裁の発言で下落する局面もありましたが、すぐさま元の水準に戻すという力強い動きも見せています。

米国のそれがそうであったように、金融緩和策というのは複数年に渡って続く長期のトレード材料となります。ECBは兼ねてからユーロ安を望んでおり、金融緩和策によって通貨安を誘導することでしょう。一方のトルコ中銀は通貨高を望んでいるので、相応の政策を取ってくることでしょう。ユーロ安リラ高は堅いところであると考えます。「国策に売りなし」という格言がぴったりハマる形です。

懸念材料いろいろ

以上のように、2015年はトルコリラが復調する年であると管理人は予想します。もっとも、先の見えないFX相場ですから、突発的な事態もあるでしょう。懸念事項もいくつかあります。

イスラム国問題

池上さんも大好きなイスラム国問題ですが、これは世界のリスクオフを誘導する要因としてくすぶっています。米国と中東の関係がこじれて戦争となると、リスク回避の要因となってしまいます。特に、トルコは中東と隣合わせのリスキーな位置関係にあります。万が一、戦争勃発となれば、ストレートにリラ売りドル買いとなるでしょう。

ギリシャ問題

ギリシャの大統領が任期を終えますが、続投の目処がたっていません。おそらく大統領選となるでしょう。仮にユーロ圏離脱を目指す政党が当選すると、ユーロ圏に混乱が走ります。経済の見通しが暗くなることは、市場のリスクオフを招きます。ギリシャの政治問題は、リスク通貨にとってはマイナス要因となり得ます。

ロシア危機

トルコはロシアから欧州へ原油・ガスのパイプラインを引く構想を打ち立てています。しかし、ロシアと欧州の関係が芳しくありません。極端な話、ロシアが欧州との関係を断絶すると、パイプライン構想が破綻します。ロシアと欧州の関係性がトルコに飛び火する事態も考慮すべきでしょう。

エボラ出血熱

トルコは地中海を挟んでアフリカの対岸に位置しています。もっとも、現代の交通網では地中海の存在などお構いなしに、アフリカ大陸とヨーロッパが空路で直結されています。非公式な入国経路(いわゆる密入国)があることもニュースで報じられています。感染経路を考えると、エボラ出血熱の拡大で一番リスクを抱える先進国は、地理的にトルコ含む欧州圏です。全く不確定な要素ではありますが、この爆弾が破裂する可能性は頭に入れておきたい所です。

まあ、いろいろと脅しのような文言を書いてみましたが、裏を返せば、以上の事態がリラ買いの押し目を演出してくれる訳です。マイナス材料が出たら、そのニュースがどの程度継続する材料であるのか考えてみましょう。致命傷でない短期のトレンド材料である場合、下落したところが買い増しのチャンスです。

大儲けするためには絶望が支配している間に足を踏み入れなければ駄目だ

ジム=ロジャース

売りでも買いでも、これまでトルコリラの絶望相場に片足を突っ込んできた読者の方々。今年はチャンスの年かも知れません。皆さんにとって、2015年がどうか良い年になりますように。