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トルコリラの為替投資戦略

2016年上半期トルコリラの材料まとめ

トルコ経済のニュースまとめ

2016年のトルコリラ相場は上半期も終わり材料が出揃ってきました。今回は、今年のトルコリラ相場で注目を集めている取引材料についてまとめを行います。これだけ読んどけばOK的なまとめにしたいと思います。

昨年の2015年はトルコリラにとって、転換の年。何よりも米利上げが開始されたことで新興国からの資金流出圧力が弱まったことが好要因です。加えて選挙では与党勝利となり、ひとまずは政治の安定回復が図られました。一方ではロシアとの外交悪化、テロ・難民問題含むシリア情勢、原油安によるリスク回避、果てはイギリスの国民投票による大混乱など、新たな材料も生まれています。

今回は、こうした状況をひとつひとつ紐解いていきたいと思います。過去の材料を未来志向で語ります。要は、これまで書いてきた記事のまとめです。

  1. 2016年のシナリオ
  2. 2016年に焦点となる為替の材料
    • 米FFレート利上げ
    • 英国のユーロ離脱
    • トルコ利上げ観測(利上げ期待)
    • 中国含む他の新興国動向
    • シリア問題と政府機能
    • ダウトオール前首相の辞任
    • 政治の安定性
  3. 為替の季節要因
    • 上昇傾向は3月と6月に確認
    • 夏場の値動き次第で本格高
  4. まとめ

2016年のシナリオ

最初に管理人の考える2016年のトルコリラ見通しを語りましょう。基本のシナリオはトルコリラ底打ちからのトレンド反転を考えています。詳しくは後述しますが、米国の金融緩和が終了して景気引き締め策に転じたことが大きく影響してきそうです。実際、対ドルのトルコリラレートはしばらく安値から遠ざかっています。

参考記事:米利上げとトルコリラのトレード指針

上記の記事で述べている通り、昨年10月の時点で一旦の底打ちとなることを考えていました。理由は、当時の利上げ観測が投資家のリスクオンを誘発すると考えていたためです。米国のFFレートが上昇すると、ヘッジファンドのドル調達コストが上がります。コスト上昇分を利益で賄うためには、上昇余地のある新興国投資にシフトせざるを得ないのですね。

参考記事:金利上昇で新興国投資をするファンドの事情

実際問題、当時の時点で投資家達の新興国リスクの許容度は上がり、トルコリラの為替レートは対円、対ドルで一旦の底を打ちました。見通しが当たったようなので、この需給要因をベースに2016年のトルコリラ見通しを立ててみました。今回の記事は、この見通しを補足的に理解するための内容にしていきたいと思います。

参考記事:2016年上期のトルコリラ材料と見通し

2016年に焦点となる為替の材料

それでは、2016年に焦点が当たるであろう為替のトレンド要因を紐解いていきたいと思います。まずは先進国の変動要因から述べていきます。

米FFレート利上げ

昨年末に利上げを決定した米FRBですが、段階的な利率引き上げを明言しています。要は経済動向を見ながらの利上げという訳で、2016年は利上げの進捗度合いが投資家のリスク許容度に影響を与えると考えます。

2016年の直近では6月の利上げ期待が掛かっています。これに伴い、ドルは上昇。トルコリラは相対的に対ドルで下落となりました。ただ、市場のリスク許容度が上がってきているためか、トルコリラが利上げ観測で売られる事態とはなっていません。

多くの方にとって問題となるのは、トルコリラ円のレートを支配するドル円の動向でしょうか。基本的に下落基調が継続していて、さほどドル上昇の恩恵を受けていません。ドルが買われると同時に円も買われています。このままの円高トレンドで利上げが織り込まれてしまうと、その後にさらにひどい円高局面を迎える可能性が出てきます。

こうした状況を加味すると、トルコリラ円をトレードする場合は同時にドル円売りを併用し、リスクを分散する方法が妥当だと考えます。詳細は、下記の記事をどうぞ。

記事:トルコリラをクロス通貨でリスクヘッジ

英国のユーロ離脱

同じく先進国発の変動要因として、ユーロ圏の混乱が挙げられます。ご存じの英国国民投票。通称Brexitです。

Brexitで問題になるのは、イギリス経済の後退よりも欧州連合の混乱が引き起こされたことです。実体経済への影響はヒト・モノ・カネの流通が減ることに限り、せいぜいイギリスとの輸出入が滞ることでしょうか。問題になるのは、むしろ欧州連合の足並みが乱れること。そこから連想されるユーロ崩壊です。

過去にあったギリシャ問題を思い出してみて下さい。表面化している問題は、ギリシャという小国の債務問題のみでした。ところがユーロ圏の他国保有するギリシャ国債が下落。各国銀行の投資リスクが大幅に増加したため、世界的なリスクオフに広がりました。

Brexitでも同様のリスクオフが生じることが容易に想像されます。実際問題、イギリスで不動産の解約防止措置が取られた際には世界各国の株価が下落するという事態が起きています。Brexitは今後のリスクオフを促す要因として、ことある度に取り沙汰されるニュースになると考えます。

欧州と経済的な繋がりの深いトルコに投資する場合、リラを安全通貨の円やドルで買うことには消極的にならざるを得ません。むしろ対ユーロでのトレードで、ユーロの下落を狙った方が妥当であると考えます。

参考:イギリスEU離脱~トルコリラは対ユーロで買え

中国含む他の新興国動向

海外動向で大きな問題となっているニュースがこちら。中国の成長失速懸念です。厳密には現段階では、トルコリラの為替レートには直接の影響を与えていません。ただ、米国・英国を初めとする世界の投資意欲という点で、中国経済の成長鈍化懸念が先進国市場(特に株式)に悪影響を与え得ます。段階的利上げの進行を抑制する要因にもなり得ます。

トルコリラ投資という観点では、市場のリスク選好度合いを鈍らせることが問題です。冒頭に書いた通り、トルコリラ含む新興国通貨買いのシナリオは利上げと共に進むと考えています。利上げが進めばドル調達コストが高まり、新興国リスクを取る投資家が増えてくるためです。この点、利上げが進まなければリスク選好度合いも鈍り、新興国への資金回帰を遅らせてしまいます。

  • 第一段階:金融緩和策の買い入れ資産である米債権が買われる。
  • 第二段階:債権から溢れた資金が株式へと向かう。
  • 第三段階:利上げで金融緩和終了。株式が最後の高騰局面を迎える。
  • 第四段階:株式からリスク資産への回帰が進む。

現在、米国経済は第三段階にあります。順調に利上げが進めば、リスク選好度合いに伴い第四段階に進み、トルコリラ含む新興国通貨が復活を遂げるはずです。これが中国経済の失速、米利上げの停滞となると、第一段階への巻き戻しもあり得ます。

トルコ利上げ観測(利上げ期待)

FFレートの上昇に絡んで、トルコ国内の金融動向に期待されるアクションがこちらです。トルコ中銀に対して米国に追随しての利上げが期待されています。多くの投資家にとっては、縮まった米国とトルコの金利差が開くイベントですから、期待に伴ってトルコリラが上がる事態が生まれています。

加えて、トルコ経済のインフレが進んでいる状況も利上げ期待を後押ししています。下記の記事に書いた通り、トルコの物価指数が昨年比よりも上昇していて、インフレが進んでいます。新興国はいつでもインフレが一番の懸念材料ですから、各国の中銀も利上げによるインフレ抑制に動くだろうという思惑が高まります。実際、トルコ中銀のバシュチュ総裁は為替介入すら匂わせています。

参考記事:インフレ率から読み解く政策金利と為替レート

問題になるのは、トルコ中銀が政治圧力によって利上げを躊躇している点です。利上げが実施されれば買い、長らく利上げが先送りされるようだと売りの材料となります。

この点、バシュチュ前総裁からトルコ中銀を引き継いだチェティンカヤ新総裁の手腕が試されます。同士の経歴や人柄については、下記の記事を参照してください。

参考記事:トルコ中銀総裁にムラート・チェティンカヤ氏

シリア問題と政府機能

同じくトルコ周辺の影響ファクターを語ります。シリア問題です。シリア情勢は引き続き、トルコにとって根深い問題になりそうです。もっとも、2016年はテロ問題から難民問題に焦点がシフトすると考えています。

昨年の8月頃までシリア情勢・イスラム国問題で為替レートが下落する局面がありました。もっとも、トルコの場合はもう一つの問題がありました。政治機能の麻痺です。昨年6月の国会選挙で与党が負けてしまったので、テロ問題に対して対策本部が機能しなかったのです。時系列的な情報は、下記の記事で語っています。

記事を書いている直近でもテロ事件が起きていますが、幸いなことに為替レートは下げていません。おそらく、現時点の為替レートにはテロすら織り込まれているのでしょう。政府が麻痺していた昨年ほどの下落要因にはならないと考えています。

次の材料は難民問題でしょうか。難民問題で焦点となるのは、欧州との協調姿勢です。トルコはシリアから欧州渡る難民の玄関となっているので、欧州から協力依頼を受けています。欧州からは報酬として対策支援金とEU加盟の話が上がっています。

2016年下期にかけてはは欧州との協調と交渉の内容に焦点が当たりそうです。ただし、ポジティブ要素ではなく、現在ではリスク要素になってしまいました。詳細を後述します。

ダウトオール前首相の辞任

前述の難民政策に関して、EUとの交渉に当たっていたのがダウトオール前首相です。しかしながら、先日の記事に書いた通り、エルドアン大統領・AKP内部との確執から首相を辞任してしまいました。

参考記事:ダウトオール首相の辞任を巡るリラ暴落

当初の辞任劇でリラは暴落した訳ですが、ここから次のリスクが派生します。EUとの関係性悪化です。上記の記事にはたいしたことないように書きましたが、どうにも現在は雲行きが怪しくなってきています。

エルドアン大統領がEUとの約束を反故にすることをほのめかしている問題です。トルコは支援金の見返りとして、難民のEU圏への流入を止める役割を果たすことを約束しました。ダウトオール前首相がまとめた事案です。エルドアン大統領はそこに加えて、さらに見返りを上積みしようというのです。具体的には、トルコ国民のEU圏内ビザなし渡航の条件です。

EUとしては、先の条件で既に合意したはずな訳で、エルドアン大統領の追加要求は理不尽なものに映るでしょう。それでも、シリア難民の流入はEU(特にドイツ)にとって深刻な問題ですから、要求に応じるかも知れません。しかしながら、将来的なEUとトルコの関係はかなり冷え込むことが容易に予想されます。

政治の安定性

ダウトオール前首相の後任として、ユルドゥルム氏が首相に就任しました。同士はエルドアン大統領の側近で、間違いなく大統領サイドの人物です。こうした事情から、エルドアン大統領の独裁性が一段と強まるとの懸念がニュースで報じられました。

しかし、見方を変えれば独裁性によって、むしろ政治が安定するとの解釈を取ることができます。先に書いた通り、トルコ政府は散々の混乱を経てきました。しかし、ユルドゥルム氏が首相となれば、エルドアン大統領を中心とした盤石な体制ができあがる訳です。管理人は、トルコの政治リスクはしばらく極小化すると考えています。

「どんな独裁も混乱よりはマシだ」(中東のことわざ)

独裁性と強いリーダーシップというものは紙一重です。トルコ国民にとってはたまったものではないかも知れませんが、投資・投機にとっては良い時流が巡ってきたと言えるかも知れません。

余談ですが、投資の世界では政治の混乱は長期の下落要因にならないという知恵が知られています。実際、ダウトオール氏の一件は、もはやなかったかのようにリラの為替レートは戻していきました。政治問題が一時的なネガティブ要因にしかならなかったのです

トルコの政治で今後の話題になるのは外交関係でしょう。衰退しつつあるユーロ圏や、相対的に強くなるロシア、今後の成長が期待される中東諸国との関わり方だと考えます。直近では、当局がEUとは距離を取り、ロシアとの関係回復、イスラエルとの国交再開のアクションを取っています。

為替の季節要因

為替のファンダメンタルズについては、先に示した通りです。少し視点を変えて、需給要因を読み解きたいと思います。特に市場のリスク許容度を読む上での季節要因の観点を語りましょう。投機筋と言われるヘッジファンドの動向が大きく影響します。

以前から述べているトルコリラの基本シナリオは、下落トレンドからの反転、上昇トレンド入りです。そのシナリオの可否を図る目安として、ヘッジファンドのリスク許容度を確認していきたいのです。その確認を行うべき時期が彼らの決算期に当たります。

上昇傾向は3月と7月に確認

ヘッジファンドの決算期は、おおよそ2月、5月、8月、11月になります。2016年の上期にシナリオが進んでいるかを図る目安に、決算前後の値動きを考えると分かりやすいと思います。

2月は基本的に決算売りの時期で、下落傾向にあります。その後の上昇を図るための確認事項は、決算前後に買い戻す動きがあるか否かです。もし3月の中旬までに買い戻しが行われるようなら、先の見通しは明るいと言えそうです。5月から7月の値動きにかけても同様です。夏枯れ相場を前にして高値を維持するようなら、少なくともヘッジファンドがトルコ投資に魅力を感じている証拠であると考えます。

ここら辺の事情は、下記の記事にまとめています。米国の利上げからの新興国通貨買いを確認する上で、決算前後の値動きには注視していきたいところです。

夏場の値動き次第で本格高

7月を過ぎた後で到来する可能性があるイベントが、サマーラリーです。例年、夏場というのはバカンスの季節で、ヘッジファンドもその活動を休めます。しかし、本格的な上昇トレンドがくる場合は、夏休み前に駆け込みの買い込みきが発生します。サマーラリーの正体です。

参考記事:今年のトルコリラはサマーラリーの対象となるか

昨年はあいにくテロ問題でサマーラリーどころではなくなりました。そして例年も夏の時期はサマーバケーションで閑散とする傾向があります。ただ、もし本格的な上昇地合が続くには、季節要因を外れるイレギュラーな事態が起こりえます。ほとんど単なる期待でしかないレベルの見通しですが、長い期間の保有を考える場合、こうした季節要因が働くか否かをみていくことも重要だと考えます。

まとめ

2016年7月の現時点で、トルコリラはトレンドの反転を決定付けるか否かという状況に入っています。それでも世界はBrexitをはじめとする混乱要因に満ちています。そんな中でも長期保有のスワップ運用を考える場合、恐怖に耐えて底値でポジションをさらうことが肝要です。念のために言っておきますが、長期運用は見通しの鋭さを必要とします。かなり上級者向けのトレード手法です。それでも挑戦したい方は、以下の記事を併せてどうぞ。個人的にはスイングトレードの方がオススメです。

以前は、リスクオン相場でもドルの上昇がリラのそれを上回る状況が続いていました。しかし直近では、リスクオンでドルよりも買われる値動きが出てきています。正直、ユーロ圏の混乱と天秤に掛けて、ファンダメンタルズを重視するか、需要を重視するか悩ましい局面です。個人的には夏の終わりまで状況を見定めてから長期保有を始めたいと考えています。

以上、2016年のトルコリラ材料を語ってみました。今回、ご紹介した情報がトルコリラファンの皆様にお役に立てば幸いです。

※FXは自己責任です。今回ご紹介した内容は、管理人の主観に基づく判断であり、皆様に投資を強要するものではありません。後で見たらトンデモ予想だったという場合でもご容赦ください。

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