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日本株下落でトルコリラ円が最安値ラインに

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毎度おなじみの最安値を模索するトルコリラ円。直近の下落要因はリラ安よりも円高です。チャイナショックを理由に円キャリートレードの巻き戻しが発生。円売りポジションが減って円高傾向が進んでいます。今年の2月はヘッジファンドの決算売りで日本株が下落したこともポイントですね。

対円で取引する多くの個人投資家の方にとっては底値を拾うチャンス到来です。今回の防衛ラインはトルコリラ円=38円でしょうか。怖いトレードでないと儲からない。じゃあ、どうするか。そんな話を交えてポイントを解説していきたいと思います。日本株とドル円の関係がメインになります。

現金化の売りで株安・円高

はじめに株式市場のお話から。2016年は波乱の幕開けになりました。チャイナショックによる世界的株安の発生です。日本株は当然のこと、米国市場・欧州市場でも売られました。ニュースで報じられているのはチャイナショックだとかドイツ銀の破綻懸念だとか言われています。

でもこれって、取って付けた材料だって分かりますか。

2月株式市場が下落した本当の要因。それはヘッジファンドの現金化です。外資系ヘッジファンドは、2月、5月、8月、11月になると顧客の解約に備えて現金を準備する必要があるのですね。以前もお話しましたが、ヘッジファンドには45日ルールというものがあるのです。以下は去年の2月の記事ですね。

参考記事:為替市場2月の傾向と対策

基本的にヘッジファンドの多くは金融商品の買いで臨んでいます。空売りをするファンドというのはあまり多くありません。まあ渦中の上海株下落に備えて、同じアジアの日本株を先物売りでヘッジする程度ならしているかも知れませんが、個別株、現物株を空売りすることは稀でしょう。基本的にヘッジファンドの売りというのは、利益確定の売りです。

チャイナショックやドイツ銀の破綻懸念は利益確定に当たっての理由付けとして利用されました。ファンドマネージャーのポジション決済にそれっぽい大義名分として利用されたのですね。チャイナショックにしろ、ドイツ銀にしろ、どちらも随分前に発生したリスクです。今更では時期が合わないことに気づきますね。そんな訳で、今年の2月は株式が現金化で売られる結果となりました。

株安と円高の関係~円キャリートレード

次に株式と為替レートのお話です。なぜ株価が下がると円高になるのか。理由は円キャリートレードの巻き戻しでしょう。米株や欧州株を売ったヘッジファンドは、手に入れた現金を日本円に両替します。日本円で借りた借金の返済に充てるためです。ここで円買い需要が発生して円高傾向が始まる訳です。

円キャリートレードについて解説を加えましょう。そもそも、なぜ株高になると円安が進むのかという話です。複雑なメカニズムになるので、図解してみます。

円キャリートレードの仕組み円キャリートレードの仕組み

基本的にヘッジファンドは2段階方式でレバレッジを上げています。まず、日本の株式を買う。それを担保に日本円を借りる。日本円を外貨に両替して外国株に再投資する。投資→担保→再投資という構造で資金効率を上げるのですね。借りた日本円を外貨に両替するプロセス=円売りの過程があるので、円キャリートレードが発生すると円安が進むというメカニズムがあります。

直近で発生した円高は、この円キャリートレードの巻き戻しです。前述した通り、決算に先立って現金を用意する必要があるため外国株含む株式資産が売られました。外国株売り→円買い→借金返済→担保の日本株を売るというプロセスです。この通り、円買いプロセスがあるので円高が進みました。

バレンタインデーが転換点

ここまで書いた通り、決算前の現金化と円キャリートレードの巻き戻しによって円高局面となりました。ただ、2月12日(金)に一つの転換点を迎えます。45日ルールの期限が訪れたのです。3月末日がヘッジファンドの決算日だとして、その45日前が2月12日(翌日からは土日)です。毎年恒例、バレンタインデーの季節ですね。

45日ルールとポジション決済の期間45日ルールとポジション決済の期間

浮かれている場合じゃありませんよ。このバレンタインデーを挟んで転換点を迎えたのが日本の株式市場です。ニュースで報じられていましたが、株安がストップして翌15日に日経平均+1000円という大転換を遂げました。同時に円高局面も一服。円キャリートレード巻き戻しの終了です。

セントラル短資FXトルコリラ円チャートセントラル短資FXトルコリラ円チャート

円安・円高の動向を受けるのがトルコリラ円です。上記はセントラル短資FXのトルコリラ円チャートから。円高・リラ安のダブルパンチでトルコリラ円レートはエンベロープの外にまで下落。ただバレンタインデー以降、反転の兆しを見せてきました。チャンス到来です。

個人的には、ここで飛びつくのは少しだけ早いかなという印象です。円高懸念が払拭されないと対円のトルコリラはなかなか触れません。それでも期待しているのは、外国人投資家による円キャリートレードの再来です。ここを確認したら対円の仕込み時でしょう。いっそのこと、ドル円売りでヘッジしてしまってもいいかも知れません。円高ヘッジについては、次回お話します。

どう読むみらいチャート

ちょっと待て。トレンドは急に止まれない。

転換点を迎えたトルコリラ円ですが、仕込みはほんの少しだけ早いかなという印象です。理由は上記の通り、下落トレンドの反転にはそれなりの準備が必要であるためです。これは過去の傾向を見ても分かります。毎度お馴染み、セントラル短資FXさんのみらいチャート(トレンド予測ツール)がそれを物語っています。

みらいチャートのトルコリラ円予想みらいチャートのトルコリラ円予想

上記は直近のキャプチャ画面です。シナリオは3つ。いずれも過去の傾向から反転の兆しを見せてはいますが、再度の底値を探る展開を示すシナリオも示されています。こういうシナリオを見せてくれると狭くなっている視野が広がって良いですね。

トレンドの転換には相応の時間が掛かる。FXを長くやると、このことが経験則で分かります。ただFXを始めたての頃は、底値を逃したと失望したり、逆に高値で飛びついたり、ともかく一喜一憂しがちです。みらいチャートはそんな貴方のメンタリティーを冷静にさせてくれる素敵ツールです。

参考記事:セントラル短資FXのみらいチャートを考察した

個人的にはもう少し待って。本当に少しだけ待って買いたいところです。
タイミングで確証がほしい方はツールを参考にするのも良いですよ。セントラル短資FXのみらいチャートは口座を持っている方ならログインだけで利用できます。お試しあれ。